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Posted by 京つう運営事務局 at

2010年06月09日

管理職になりたくない!

最近よく聞くのが、

「うちの社員は、管理職になりたがらない・・・」

という嘆きです。


原因を考えたときに、真っ先に出てくるのが、

「給料が割りに合わない」

役職手当はつくものの、時間外手当がなくなれば手取りとしてはトントンか、

もしかしたら・・・・。


確かに、これも一つの不人気の要因かもしれませんが、

本質的にはもっと深いところに原因がありそうです。



1.結果が出ずに責任を問われることが多い

経済状態が不安定な中、

何をやっても失敗する確率が高い世の中。

ただでさえ、管理職になったとたん、

それまでの過保護状態が嘘のように、

経営からも、下からも、

「管理職は当然こうあるべき」というような責任論の集中砲火を浴びている最中に、

芳しくない結果の責任を問われるのは相当しんどい状態です。



2.上下間の人間関係というものに慣れていない

昔のように、体育会系組織で上下関係を学んだり、

自分が部下の時代に上司から積極的な関わりを受けている人は少数派でしょう。

その状態で自分が上司にたったとしても、

部下に何をしてよいのかイメージできない。

人間関係が築けない中では、仕事の成果を生まれにくくなります。



3.仕事の増加・複雑化・専門化

例えば、今までは「横流し」していればよかったとある商社の業務は、

物流管理から品質管理まで、より高度で複雑な業務を取引先から求められています。

それらを取りしきることは、一昔前のビジネスモデルで成功を積み重ねてきた人達にとっては、

至難の業です。




【会社がとりうる対策】

◆いきなり管理職に多くを求めすぎない

本人も登用を意気に感じ、責任を背負い込むことが「美談」となりがちな風土があるが、

そんな話は「プロジェクトX」でしか見られない、と割り切ってしまう。

初めからマネジメントできる人なんて少なく、それよりもいかに失敗から学んでいくかが大事なのです。



◆会社から資源を投入する

できれば人の面で、優秀な補佐役を下につけるとか、

自律的に動ける人を何人か置いて、マネジメント負担を軽減するなどの支援が必要です。

また、人の面以外の支援としては、

「経営者からのビジョンや理念を浸透させる」

ことも、それで部下の動き方に方向性が生み出されるのであれば、

立派な支援内容といえます。



◆予備役期間を設ける

これは、キャリアパスや資格等級制度の問題ですが、

一般職と管理職の間に「監督職」のようなものを置いて、

擬似マネジメントトレーニングをさせるというもの。

かつては、そういったポジションが設けられていましたが、

近年は「フラット化」の掛け声の中、そのポジションがゆらいできてしまってます。



いずれにせよ、管理職者自体も「育成対象」であるという認識を持ち、

会社がサポートしていく仕組み、姿勢が必要です。


(↓参考図書)



  


2010年05月10日

渋沢栄一「論語の読み方」 ①人物観察法

渋沢栄一は、明治から大正にかけて、

日本経済の黎明期に、経済基盤となる数々の産業・企業を設立した偉人で、

また、そのスタンスにおいて、他の財閥系企業に見られるような「私企業」の形態とは一線を画し、

いわゆる「公器」としての産業・企業を育成したという点が秀逸である。


その渋沢栄一が自らの行動の拠り所としたのが「論語」である。

「渋沢栄一 論語の読み方」

という本には、論語の各篇に対する渋沢栄一自身の解釈と、

その実践・人物評(当てはめ事例)が書かれてあり、大変参考になる。






【視・観・察の人物観察法】

その中でも、納得性が個人的に高かったのが、これである。

人物を見極める際に、

「視る(みる)」 ⇒その人の行為内容

「観る(みる)」 ⇒その人の行為の動機

「察す」   ⇒その人の行為の落ち着くところ


という3点でみれば、間違いが無い、というもの。



最初の「視る」については、当然多くの場合で考慮されているが、

2番目の観る、3番目の察す あたりが特に重要になろう。



例えば、ある管理職者をイメージして考えてみると、

目に見える行為自体は、マネジメントをしっかりし、人心も掌握して、成績も上げている

ということであれば、1番目の目に見える行為の面ではまず問題は無い。

但し、次の「観る」という段階で、その行為の源泉が「自分の出世・報酬アップのため」

だけであれば、その人の行為は本物とは言い切れない。


また、3番目の「察す」の段階で、

「その人が何に満足して生きているか?」をみることとなる。

おそらく、「キャリアモチベーション」のような概念だと思うが、

例えば、「金銭報酬」に満足する人か?、あるいは「仕事のやりがい・面白さ」に満足する人か? など、

その人が仕事を通じて得られる満足のうちどこに軸足を置いているか?をみることになる。



私も、いろんな経営者・社会人・学生とお話する機会があるが、

「この人はどうかなあ?」

と探るときは、無意識にではあるが、概ねこんな視点を持って話していたと気づいた。


ただ、「人を見極める」というのは難しいことであり、

こういった観点で観るためにも、一定量のコミュニケーション量は必要であると感じる。

  


2008年06月17日

当たり前のことをしっかりやれる会社・人事部

いろんな会社の人事のお手伝いをしていて思うのが、

「当たり前のことがきっちりできる人事部のある会社がやっぱり強い」

ということです。

なかなか中小企業では、これに当てはまる会社が少ないですね。

仮に上場企業であったとしても、案外これが弱い会社も見受けられます。


当たり前のこととは、例えば

・人事評価の記録を保存している

・フィードバック面談での会話内容を保存している

・社員からの提案内容を整理している

・一度始めた取り組みを継続して行っている

など。


面倒くさいのは確かですが、どれも当たり前のこと。


これができる背景としては、

「社員に対する誠実な姿勢」



「経営側のスタンスに立ち、責任を果たそうとする姿勢」

の2つに集約されます。


もちろん、経営者のスタンスが最も重要ですが、

上のようなことが実施できる人事責任者と実行スタッフがいる会社とそうでない会社とでは、


社員からの信頼度

それに比例するモチベーション

業績とブランドの向上

新たな人材の惹き付け


というサイクルが回るか回らないかで差が付き始め、

4、5年も経てば結構な差になってしまうものです。



ちなみに今日伺った会社は「良い方」の会社でして、

今後の更なる発展が楽しみです。

  


2008年05月28日

楽天イーグルスに見るスポーツマネジメント

元来の野球ファンということもあり、

米大リーグアスレチックスのGMの活躍を記した

「マネー・ボール」とか、




最近は、楽天イーグルスの社長兼オーナー 島田 亨さんの

「本質眼」

を読んでました。





球団経営を、

・広告販売業
兼、
・チケット販売業
兼、
・コンテンツ販売業(放映権ビジネス)
兼、
・商品企画販売業(関連グッズ販売)
兼、
・スタジアム運営業

といった風に分解すると、

実に様々なビジネスの複合体であることが分かります。

これらをうまく統合しながら、相乗効果を高めていくという意味では、

単なる「人気商売」という次元でなく、実にハイレベルな

「エンターテイメント・ビジネス」

であることが分かります。


ある雑誌記事で読んだところでは、

ビール缶にロゴを掲載するスポンサー募集の際、

1社ではなく3社に権利を販売したとのこと。

これが何を意味するかというと、

大手4社のうち1社があぶれてしまう構造となり、

取り残されたくないメーカーとしては必然的にこぞって参加したがり、

スポンサー料のボトムを上げることができると言う話。


狡猾と言えなくもないが、なかなか秀逸さを感じます。


それから、

年間シートチケットを購入したものの、どうしてもチケットが残ってしまった場合、

それを、社会的な弱者にチャリティーとして還元できるという仕組み。

「使い切れずにもったいない感」⇒「次は一般チケットにしようかな・・」

という連鎖を断ち切り、

逆に社会的な有用感を高めることで、継続販売に結びつける という狙いです。


このビジネス成功のポイントとしては、

①本業の軸となる強み(この場合は野球)から踏み外すことなく、

②事業の理念(地域密着、ベースボールエンターテインメントビジネス)を定め、

③ビジネスセンスを持った人のアイデアを汲み上げ、実現させる組織風土


といったことでしょうか。
  


2008年05月21日

内定者フォロー

2009年新卒採用活動についてですが、

私の担当した事業部においては、

3名の学生さんに内定を出すことができ、

当初の目標を達成することができました。

これも、社内で面接等で協力してもらったメンバーや、

媒体の活用をご提案、指導していただいた代理店の方のご尽力のおかげです。



さて、一般的にも大手企業などにおいては内定出しも一段落し、

この次は「内定者フォロー」と題して、人材業界も一斉に提案テーマに組み込んでいます。



当社でも、その一環として「内定者懇談会」と題した集まりを先週持ちました。

といっても、特に難しいことをしたわけではなく、

「自己紹介」を簡単なゲーム形式で行ったり、

当社の「採用活動」を、学生としての目線で評価して改善点を提案してもらったり、

あとは「飲み会」といった流れで、

とにかく「内定者同士のコミュニケーション」を第一の主眼においた場の設定を行っただけです。


その中で気付いたのは、当たり前のことですが、

会社サイドと内定者サイドの間になるべく壁を作らない

という1点です。


採用活動について、学生の視点で意見をもらいましたが、

そこにはやはり「採用活動」vs「就職活動」というように、

お互いが見ている風景に、180度の違いがあることが浮き彫りになりました。


ちょっとした連絡や情報伝達について、こちらはそれなりに気を使っていたつもりでも、

やはりまだまだこちらの立場優先で言葉足らずになっていた点がありました。

内定者や、最終面接に残った学生の中には、会社側の「採用活動」と言う立場に理解を示してもらってた人も多く、

やはりお互いの立場を理解した上で、活動のプロセスをしっかり組まなければと改めて思いました。


今後、内定者フォローの題材としていくつかイメージはありますが、

如何せん初めてなこともあり、

細かいテクニックは抜きとして、「相手の立場を慮り、お互いの壁をなくすこと」に主眼を置き、

接していきたいと思います。

  


2008年05月10日

不機嫌な職場

「不機嫌な職場」を読んだが、

確かにいくつかの視点は興味深い。




◆成果主義前後の解釈

日本企業においては、仕事の役割が定義されておらず、属人的要素・能力に頼って業務を進める傾向が強かった。
その結果、仕事のたこつぼ化(個人商店化)が進み、
「仕事をやってないのにやっているように見える」とか、
「声の大きいアピール上手な人が得をする」
という弊害があった。

成果主義の弊害として、
「目の前の成果が上がる仕事ばかりに皆の目がいく」
と言う話が多いが、その前に
「成果が上がる仕事」と、従来の「たこつぼ化」された構造では見えにくかった効率の悪い仕事、不必要な仕事が区別され、
業務が効率化されたという点では、やはり大きな成果があったといえる。


◆協力には「信頼」が必要

今更当たり前にように聞こえるが、
「協力する」という行動は、一種の「交換活動」であり、
こちらがコストをかけることで、相手も何かを返してくれる」
し、かつ
「相手もその交換を望んでいる」
という期待―すなわち「信頼感」がなければ、そもそも協力は成り立たないという構造が説明されている。

よく、いろんな会社で
「皆で協力しましょう!」
という掛け声がかけられるが、総論で反対することはできなくても、
実際に協力活動に移すには、自分の行動に対する周りの反応が期待されなければ、
協力行動が誘発されないというケースをよく見かける。


その他いろんな視点があり、
ほとんどの会社で見られる「不機嫌な」状態をどう解決するか?ということだが、
そこには会社ごとにいろんな変数が絡み、
単純な策によってではなく、複合的に連動した策を長期的継続的に実施すべし、という結論にとどまっている。

個人間と、組織⇔個人間 での信頼関係を地道に築く。
なかなかこの重要性が腑に落ちて、実際に取り組んでいる会社・経営者はまだまだ少ないのが現状である。  


2008年04月19日

木のいのち 木のこころ

宮大工の棟梁として

法隆寺の改修、薬師寺の再建を成し遂げられた

西岡常一さんの著書。

『木のいのち 木のこころ』




組織マネジメントに関与する立場から見ると、

「必ずある木の癖を生かした組み方によって強い、強い木組みを作る」

という考え方が印象に残ります。


「癖のある人は、うちの組織になじまない」

と簡単に言ってしまいがちですが、そこには、その癖を組織としての強みに転化できないという組織マネジメントの未熟さが晒されています。

実際に、棟梁として扱う職人は癖のある人ばかりだけれど、

今までに一人として首を切ったことがない、全ての人の癖を強みとして引き出し、組織として調和させた、という記述には、思わずうならされました。


また、教育論として

「教えるんではなく、体で覚えるのを助ける」

ことが教育であると言う話。どうしても即席で見えやすい成長や知識習得に教育効果を求めがちなビジネス現場ですが、

表面上は時間がかかっていても、この「体得する」というプロセスを経た人こそが、将来レベルの高い仕事を成し遂げる 問いえます。


マネジメント論としては、

「百論をひとつに止めるの器量なき者は慎み恐れて匠長の座を去れ」

という言葉に全てが集約されており、地位が上がってそこにしがみつくだけの人にとっては痛いことばかど思います。

(もちろん、この言葉を聴いても自分のことだと分からない人も多いですが・・・)

  


2007年12月07日

新卒採用2009

年明けから、新卒採用の活動が本格化します。
2009年採用について、リーダーを務めることとなっており、
第一段階のサイトの作り込みを頑張ってきました。


マイナビ2009

超売り手市場の中で、
わが社なりの強みや特長を打ち出そうと苦心しました。

今後は、説明会への動員を図り、学生さんとの接点を作る段階です。

お世話になっている広告代理店の方と話してみて、
いまやその動員も容易ではなく、
考えていたより頻度を上げて実行すべき状況のようです。

また、最終的に人をひきつけるのは、
採用担当者の熱意やモチベーションであり、
これから自分自身が問われてくることになります。


  


2007年08月29日

ゲキレンジャーに学ぶチーム運営

小さい男の子がいる家庭ではおなじみでしょうが、

ゴレンジャーに始まった「スーパー戦隊」モノって、いまだに続いていることを親の立場になって始めて知りました。

そのチーム編成は、

たいてい、「赤」がリーダーで、一番目立って最後のケリをつける、というパターンが多いのですが、

今年放映されている

ゲキレンジャー

については、ちょっと趣が違い、関心を寄せています。


「レッド」は、荒削りで潜在能力が最も高い

「イエロー」は、女の子で正義感が強く、チームの連携を強くしようと働きかける
(たまに「キャプテン」と呼ばれる)

「ブルー」は技のテクニックがすごく、たまに「エース」と呼ばれている。


そこに、これはよくあるパターンですが
アウトローな異端児(当然すごくポテンシャルが高い)が加入し、
新たなチームの形を模索している、というのが先週の内容でした。


分かりやすい、「赤」がリーダー型ではなく、
それぞれがそれぞれのリーダシップのスタイルのようなものを持っており、
チームの発揮能力を高めていく、というのを、「大人」ながらこの番組のメッセージと捉えました。


確かに、一人のリーダーが言うことの正確さが担保されにくい世の中になってきましたら、
こういうチーム運営のスタイルは、環境に生き残っていくうえでは適しているのかもしれません。


次の日曜日の放送が楽しみです(朝7:30~です)



  


2006年10月18日

日本ハムの人材評価

今日のNHK「クローズアップ現代」より

今年のパリーグ優勝が、入団1、2年目の選手が原動力となっていたことから、

そのスカウティング活動の成功が取り上げられていました。


日本ハムでは、

スカウティングの基準を、以下の4つの評価要素に分けます。


1.身体能力

2.技術(球の速さとか、プレーの技術)

3.戦術(チーム戦術に合った選手、必要とされる選手か?)

4.性格(チームへの奉仕精神、強気 など)



この領域で、評価項目と基準を設定し、

独自のウェイト付けをし、

数多くのスカウト対象選手を全て数値評価に落とし込み順位付けし、

その結果に応じてスカウト活動を行う、

というものです。


ここまで聞くと、

極めてオーソドックスで、

「それくらいのことってプロ野球でやってなかったの?」

といいたくなるレベルなのですが、

裏返すと、これまでスカウティングが、

いかに各スカウトの主観的な「勘」に頼っていたものであったか

が推し量られます。


もちろん、他の業種にもいえることで、

人材の採用 ⇒評価 ⇒処遇

と一貫した評価基準で行っている会社は少数派です。



「実際、いろいろ考えても、採ってみないと分からない」

「結果はなりゆき任せ」


という声も良く聞きますが、

そこを自社でノウハウ化できるかどうかが、

単なる中小企業で終わるか、組織として成長できるかの境目になります。



いつも、プロ野球の優勝チームは、その監督の手腕やドラマばかりが取り上げられますが、

こういった組織的な人材戦略が取り上げられるのは、

人事コンサルティングに携わる者としては、

ひとつのモデルが示されたようで嬉しく感じます。



ちなみに、

日本ハムがこの評価システムを構築するのにかかった費用は、




1億円


だそうです。


そこまでかければ、

優勝の1回くらいはしとかないと、元は取れませんよね。

ですが、選手のスカウトが勝因の大部分を占めるのがプロスポーツだけに、

当然の取組みといえば当然ですね。