2008年05月20日
スピーチテーマの探し方 ⑥スピーチのTPOをわきまえる
「スピーチテーマの探し方」シリーズの最終回です。
「テーマの探し方」からはちょっとはずれますが、
TPOをわきまえる、つまりその場で何を話して何を話さないべきか?
というようなことです。
先日、友人の結婚式の「乾杯の挨拶」を頼まれまして、
自分自身初めての経験なもので、
ネットなんかで一般論を調べます。
すると、総じて「乾杯の挨拶は短ければ短いほどよい。できれば1分以内」
というような表記が目立ちます。
(以上、TPOその1: 教科書・マニュアル的なTPO)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そういった一般論も踏まえたうえで、
「今回の場においては、自分に何が期待されているのか?」
を事前に知ることも必要になります。
例えば、新郎からそれとなく期待されていることを聞き出したり、
その時は、司会の方が、
「先にスピーチしていただいて、その後皆さん起立して乾杯の発声をお願いします」
とおっしゃったので、「スピーチの時間としては結構とってもらってるんやなあ」
ということが何となく分かります。
それから、前の方の挨拶の時間も見ていけば、
式全体の盛り上がりとかバランスという面で、どの程度話したほうが良いかがつかめます。
(以上、TPOその2: その場で自分に客観的に期待されている役割というTPO)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3つ目のTPO(というと適切でないかもしれませんが)として、
「自分なりに、どんな内容・スタンスで話すかという答え」
を持つことです。
例えば結婚披露宴であれば、
誰のためにやってるものかというと、もちろん「新郎新婦」のためであると同時に、
いろんな人の式を見ていて、「ご両親」にとってもとても大切な場所になります。
ご両親に安心してもらえる、とか
他人から普段こんな風に思ってもらっている、というようなこととか
そんなことが、拙くてもいいので伝えられればいいのかな、と思ったりします。
もちろん、私の仕事であれば、
クライアント企業における会合や研修などの場で
こういった1~3までのTPOを踏まえて話すことを決めるわけですが、
けっこう失敗が多いのも事実です・・・。
いずれにせよ、
「この場で何を話すべきか?」
を導き出すためには、それなりの準備が必要ですし、失敗も含めた場数も必要でしょう。
「テーマの探し方」からはちょっとはずれますが、
TPOをわきまえる、つまりその場で何を話して何を話さないべきか?
というようなことです。
先日、友人の結婚式の「乾杯の挨拶」を頼まれまして、
自分自身初めての経験なもので、
ネットなんかで一般論を調べます。
すると、総じて「乾杯の挨拶は短ければ短いほどよい。できれば1分以内」
というような表記が目立ちます。
(以上、TPOその1: 教科書・マニュアル的なTPO)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そういった一般論も踏まえたうえで、
「今回の場においては、自分に何が期待されているのか?」
を事前に知ることも必要になります。
例えば、新郎からそれとなく期待されていることを聞き出したり、
その時は、司会の方が、
「先にスピーチしていただいて、その後皆さん起立して乾杯の発声をお願いします」
とおっしゃったので、「スピーチの時間としては結構とってもらってるんやなあ」
ということが何となく分かります。
それから、前の方の挨拶の時間も見ていけば、
式全体の盛り上がりとかバランスという面で、どの程度話したほうが良いかがつかめます。
(以上、TPOその2: その場で自分に客観的に期待されている役割というTPO)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3つ目のTPO(というと適切でないかもしれませんが)として、
「自分なりに、どんな内容・スタンスで話すかという答え」
を持つことです。
例えば結婚披露宴であれば、
誰のためにやってるものかというと、もちろん「新郎新婦」のためであると同時に、
いろんな人の式を見ていて、「ご両親」にとってもとても大切な場所になります。
ご両親に安心してもらえる、とか
他人から普段こんな風に思ってもらっている、というようなこととか
そんなことが、拙くてもいいので伝えられればいいのかな、と思ったりします。
もちろん、私の仕事であれば、
クライアント企業における会合や研修などの場で
こういった1~3までのTPOを踏まえて話すことを決めるわけですが、
けっこう失敗が多いのも事実です・・・。
いずれにせよ、
「この場で何を話すべきか?」
を導き出すためには、それなりの準備が必要ですし、失敗も含めた場数も必要でしょう。
2008年05月19日
スピーチテーマの探し方 ⑤裏テーマがスピーチの説得力を高める
「裏テーマ」というと大げさですが、
スピーチの「目的」を明確にするということです。
たまに、けっこう面白い話なんだけど、話し手の意図がよく分からないまま終わるスピーチがありますが、
それは、ここでいう「裏テーマ」が不明確な場合。
通常、冒頭にスピーチのテーマを述べますが、
これは表向きのもの。
例えば、「顧客満足の大切さ」
というテーマにしても、
これだけでは総論は誰も反対はできないものの、
話し手の主観として、
・問題意識を伝えたいのか?
・自分の今後の決意を述べたいのか?
・新しい取り組みを提案したいのか?
という、「誰に何を訴えたいのか」というメッセージが伝わらなければ、
話に説得力が出てきません。
表向きのテーマだけでなく、その背景に伝えたいニュアンス(裏テーマ)が何なのか?
まずは自分自身がしっかりと意識した上で、スピーチを組み立てたいものです。
当たり前のことですが、これが弱いケースがけっこうあります。
スピーチの「目的」を明確にするということです。
たまに、けっこう面白い話なんだけど、話し手の意図がよく分からないまま終わるスピーチがありますが、
それは、ここでいう「裏テーマ」が不明確な場合。
通常、冒頭にスピーチのテーマを述べますが、
これは表向きのもの。
例えば、「顧客満足の大切さ」
というテーマにしても、
これだけでは総論は誰も反対はできないものの、
話し手の主観として、
・問題意識を伝えたいのか?
・自分の今後の決意を述べたいのか?
・新しい取り組みを提案したいのか?
という、「誰に何を訴えたいのか」というメッセージが伝わらなければ、
話に説得力が出てきません。
表向きのテーマだけでなく、その背景に伝えたいニュアンス(裏テーマ)が何なのか?
まずは自分自身がしっかりと意識した上で、スピーチを組み立てたいものです。
当たり前のことですが、これが弱いケースがけっこうあります。
2008年05月17日
スピーチテーマの探し方 ④問題提起する
せっかくスピーチの機会が与えられるのであれば、
聞き手(会社の人たち)に、今感じている問題点を堂々と訴えることができます。
・社内のコミュニケーション全般について
・上司・部下間の信頼関係
・報連相の漏れ
・接客、顧客対応の問題点
・部門間の連携の悪さ
・本来あったはずの大切な風土・行動のリマインド(助け合いとか、あいさつとか・・・)
・コンプライアンスの問題
などなど、仕事上の身近なことで問題を感じることは多いでしょう。
それを、飲んでいるときや社内のゴシップ話にして憂さ晴らしをするのもひとつですが、
やはりオープンな場で問いかける姿勢が大切です。
その時に気をつけるべきことは、
その場で特定個人への攻撃になったりして、人を傷つけたり、単なる不快感を与えるだけに終わってしまうのは避けたいところ。
そこで威力を発揮するのが「比喩の力」
同じことを言うのでも、例え話や他の事例を持ち込むことで、
問題点に対して、同じ客観的な視点で望むことができます。
コンプライアンス上の問題が発生したときであれば、
社内の連携の悪さだけを訴えるのではなく、
他社(最近であれば船場吉兆、ちょっと前なら不二家、雪印・・・)の事例を交えることで、客観的に問題意識を引き出すよう工夫するでしょう。
直接的に指摘したら棘があることも、
比喩(事例)の力で刺々しさを抜き、逆に説得力を高めるよう工夫します。
聞き手(会社の人たち)に、今感じている問題点を堂々と訴えることができます。
・社内のコミュニケーション全般について
・上司・部下間の信頼関係
・報連相の漏れ
・接客、顧客対応の問題点
・部門間の連携の悪さ
・本来あったはずの大切な風土・行動のリマインド(助け合いとか、あいさつとか・・・)
・コンプライアンスの問題
などなど、仕事上の身近なことで問題を感じることは多いでしょう。
それを、飲んでいるときや社内のゴシップ話にして憂さ晴らしをするのもひとつですが、
やはりオープンな場で問いかける姿勢が大切です。
その時に気をつけるべきことは、
その場で特定個人への攻撃になったりして、人を傷つけたり、単なる不快感を与えるだけに終わってしまうのは避けたいところ。
そこで威力を発揮するのが「比喩の力」
同じことを言うのでも、例え話や他の事例を持ち込むことで、
問題点に対して、同じ客観的な視点で望むことができます。
コンプライアンス上の問題が発生したときであれば、
社内の連携の悪さだけを訴えるのではなく、
他社(最近であれば船場吉兆、ちょっと前なら不二家、雪印・・・)の事例を交えることで、客観的に問題意識を引き出すよう工夫するでしょう。
直接的に指摘したら棘があることも、
比喩(事例)の力で刺々しさを抜き、逆に説得力を高めるよう工夫します。
2008年04月27日
スピーチテーマの探し方 ③聞き手に感情移入してみる
まずは自分の関心事をネタに取り上げるのが、
スピーチのハードルを下げるひとつの入り方ではあります。
次のステップとして、人の共感を得る(人を動かす)スピーチをするには、
『聞き手の心境に先回りする』
ことが必要になります。
「今、この時期に、聞き手(組織メンバー)はどんな心理状態にあるか?何に関心を持っているか?」
を想像してみます。
例えば、
・組織内で起こっている問題について
・社内で注目を集めているプロジェクトの内容について
・皆が気になっているお客さんの話
・業界内で活発な動きのあるテーマや会社
・季節柄重要なこと(4月なら新人の受入れ、教育体制について)
・組織目標や経営計画を作成する時期なら、その内容やプロセスに関すること
等々
こういったテーマの中で、
特に多くの人が共通して関心を持っていることに焦点を当てれば、
おのずと興味を持って聞く人が増えます。
あくまでスピーチの評価は、話し手でなく聞き手が行うわけですので、
聞き手一人ひとりの顔を思い浮かべながら感情移入するところから
スピーチの構想が始まるのです。
スピーチのハードルを下げるひとつの入り方ではあります。
次のステップとして、人の共感を得る(人を動かす)スピーチをするには、
『聞き手の心境に先回りする』
ことが必要になります。
「今、この時期に、聞き手(組織メンバー)はどんな心理状態にあるか?何に関心を持っているか?」
を想像してみます。
例えば、
・組織内で起こっている問題について
・社内で注目を集めているプロジェクトの内容について
・皆が気になっているお客さんの話
・業界内で活発な動きのあるテーマや会社
・季節柄重要なこと(4月なら新人の受入れ、教育体制について)
・組織目標や経営計画を作成する時期なら、その内容やプロセスに関すること
等々
こういったテーマの中で、
特に多くの人が共通して関心を持っていることに焦点を当てれば、
おのずと興味を持って聞く人が増えます。
あくまでスピーチの評価は、話し手でなく聞き手が行うわけですので、
聞き手一人ひとりの顔を思い浮かべながら感情移入するところから
スピーチの構想が始まるのです。
2008年04月25日
スピーチテーマの探し方 ②気づいたこと(発見したこと)
普段の生活の中で、何かに気づくシーンとしては、
・お客さんの立場で接客やサービスを受けるとき
・自分の家族に何らかの変化があったとき
・本を読んだとき
・映画を見たとき
・仕事での成功・失敗体験
・他人からしてもらったこと、掛けてもらった言葉
・ニュース/新聞を見つけた記事
がよくあるパターンでしょう。
ポイントとしては、これらの出来事は
『意識していないと通り過ぎてしまう』
ということです。
「問題意識や感性の差」と言ってしまうとそれまでですが、
少なくとも、普段からスピーチやブログのネタを探そうという意識で生活している人は、
この感性が磨かれていきます。
スピーチの前日になってあせることがよくありますが、
本当は普段からの心構えが大切です。
・お客さんの立場で接客やサービスを受けるとき
・自分の家族に何らかの変化があったとき
・本を読んだとき
・映画を見たとき
・仕事での成功・失敗体験
・他人からしてもらったこと、掛けてもらった言葉
・ニュース/新聞を見つけた記事
がよくあるパターンでしょう。
ポイントとしては、これらの出来事は
『意識していないと通り過ぎてしまう』
ということです。
「問題意識や感性の差」と言ってしまうとそれまでですが、
少なくとも、普段からスピーチやブログのネタを探そうという意識で生活している人は、
この感性が磨かれていきます。
スピーチの前日になってあせることがよくありますが、
本当は普段からの心構えが大切です。
2008年04月24日
スピーチテーマの探し方 ①関心事から探す
そもそも、よく会社で行われるようなスピーチの目的とはいったい何でしょうか?
・社員の士気高揚
・教育効果を狙って
・上位下達の機会
等々、会社によっていろんな目的がこめられていると思いますが、
目的というより、一番大きな効果としては、
「その人が今、何を考えているかが分かる」
ということです。
普段の職場の中では、お互いにあまり突っ込んだ話をせずに、
案外お互いの関心事は分からないものです。
話す立場からすると、
「こんなこと人に話しても・・・」
とか、
「仕事にあまり関係が無い・・・」
と思いがちですが、
正直余り関心のないネタを無理やり話すよりは、説得力や聞き手が話し手に対して抱く「親近感」と言う点では、
全く効果が違います。
特に、新しい職場で日が浅い時などは、積極的に自己開示することでコミュニケーションの幅も広がり、自分にとっても大きなメリットがあります。
パターンとしては、
・趣味のスポーツから
・自分の家族や子育ての話から
というのもよくありますが、
『組織』とか『人』に対する考察は万国共通ですので、
その方向に結びつければ、どの職場でもそんなに違和感は無いと思います。
とにかく、
『自分が関心のあるテーマを、楽しそうに話す』
ということが、何よりも説得力と親近感を与えるのです。
・社員の士気高揚
・教育効果を狙って
・上位下達の機会
等々、会社によっていろんな目的がこめられていると思いますが、
目的というより、一番大きな効果としては、
「その人が今、何を考えているかが分かる」
ということです。
普段の職場の中では、お互いにあまり突っ込んだ話をせずに、
案外お互いの関心事は分からないものです。
話す立場からすると、
「こんなこと人に話しても・・・」
とか、
「仕事にあまり関係が無い・・・」
と思いがちですが、
正直余り関心のないネタを無理やり話すよりは、説得力や聞き手が話し手に対して抱く「親近感」と言う点では、
全く効果が違います。
特に、新しい職場で日が浅い時などは、積極的に自己開示することでコミュニケーションの幅も広がり、自分にとっても大きなメリットがあります。
パターンとしては、
・趣味のスポーツから
・自分の家族や子育ての話から
というのもよくありますが、
『組織』とか『人』に対する考察は万国共通ですので、
その方向に結びつければ、どの職場でもそんなに違和感は無いと思います。
とにかく、
『自分が関心のあるテーマを、楽しそうに話す』
ということが、何よりも説得力と親近感を与えるのです。