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2008年04月19日

木のいのち 木のこころ

宮大工の棟梁として

法隆寺の改修、薬師寺の再建を成し遂げられた

西岡常一さんの著書。

『木のいのち 木のこころ』




組織マネジメントに関与する立場から見ると、

「必ずある木の癖を生かした組み方によって強い、強い木組みを作る」

という考え方が印象に残ります。


「癖のある人は、うちの組織になじまない」

と簡単に言ってしまいがちですが、そこには、その癖を組織としての強みに転化できないという組織マネジメントの未熟さが晒されています。

実際に、棟梁として扱う職人は癖のある人ばかりだけれど、

今までに一人として首を切ったことがない、全ての人の癖を強みとして引き出し、組織として調和させた、という記述には、思わずうならされました。


また、教育論として

「教えるんではなく、体で覚えるのを助ける」

ことが教育であると言う話。どうしても即席で見えやすい成長や知識習得に教育効果を求めがちなビジネス現場ですが、

表面上は時間がかかっていても、この「体得する」というプロセスを経た人こそが、将来レベルの高い仕事を成し遂げる 問いえます。


マネジメント論としては、

「百論をひとつに止めるの器量なき者は慎み恐れて匠長の座を去れ」

という言葉に全てが集約されており、地位が上がってそこにしがみつくだけの人にとっては痛いことばかど思います。

(もちろん、この言葉を聴いても自分のことだと分からない人も多いですが・・・)



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