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2009年08月27日

フレームワークのしっかりしている人事制度とは?

先日、今プロジェクトに入って人事制度策定しているクライアントで、
役員向けのプレゼンをしてきました。

提示した新しい人事制度のフレームワークについて、
それなりの好評をいただくことができ、
大変励みになりました。

評価いただいた要素を自分なりに整理してみました。


1.シンプルさ・明快さ

制度設計に「奇をてらわない」。

この会社でも、手法としてはオーソドックなもの(例.年齢給と職能給、役職別基礎額をベースとした賞与算定式、目標達成度評価とプロセス評価 等々)が中心であり、専門化の視点からすれば結構“地味”なものと言える。


逆に、特徴的な制度を作ろうとテクニックに走ると、概念が理解されにくくなる。

コンサルタント(専門家)が一瞥して意味が飲み込めないようなフレームワークは複雑・難解で、
一般の社員さんには理解されない。

今まで制度で目指すもの(コンセプト)と手法がリンクしていない場合が結構多かったのでは?
と反省させられた。



2.軸がはっきりしている。ブレが無い

例えば、「役職ごとの重み」という軸で、
評価項目、給与水準、賞与ベースなどの決め方を一貫してしまえば、説得力は増す。

また、評価の考え方として「絶対評価か相対評価か?」という点も必ず争点になり、
曖昧なアナウンスに終始すると制度運用への信頼度が低下する。

(※ちなみに、中小・中堅企業においては、個人評価においてはあくまで「絶対評価」を原則とし、部門間調整の段階で部門単位での相対的な調整を施すのがベストだと思う)

これら主要メッセージを最後まで貫くことができるかがポイントとなる。
「臨機応変に柔軟に対応」というような例外を前提としているようでは、運用段階で相当軸がぶれている可能性がある。



3.アクションが明確

運用段階で、上司がすべきこと、本人がすべきことが明確にされていて、かつそれが単純化されている。

例えば、評価シートなどが複数枚に亘ってしまうと、どのシートをどの段階で誰がどの順序で・・・等々の迷いが生じ、
その結果として制度運用に向けた現場のモチベーションを低下させることになる。

また、かといって分厚いマニュアルで細部まで説明してあるようでは、
制度を理解する段階でのハードルが高まり、結局現場のモチベーションも上がらない。

あくまで「1枚のシートで全て完結」「1回の面談で結果の締めと次のアクションを共有する」など、
運用のステップも可能な限りシンプル化すべきである。




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