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2010年09月22日

3分で話をまとめる

「3分間スピーチ」と銘打っているわけですので、
あくまで3分間でまとめるのが大前提です。

(もちろん、扱いとして「だいたい3分」という程度の位置づけにしている場合もありますので、
ケースバイケースです)


ここでは、3分で話をまとめるためのコツとして、2つ紹介します。


1.3分の文量を知ること

何回かスピーチをすれば、大まかな文量はつかめます。
例えば、「話し言葉でA4の便箋に2枚分」とか、
「キーワードのみでA4一枚分」とか、
自分なりの感覚がつかめれば十分です。

準備の際は、その文量で収めるよう、意識します。



2.無駄な言葉をそぎ落とすこと

前に述べたような「起承転結」の構成を完成させると、
大抵話は長くなりがちです。

その場合、構成要素である「起承転結」の部分だけをしっかり残し、
それ以外の無駄な言葉を意識的に省かないと、
3分からはみ出すことになります。

無駄な言葉にも、いろんな種類があって、


①前置き・言い訳

「何を話そうかといろいろと考えてみたんですが・・・」
というような前置きは時間の無駄です。


②説明

「分かりやすく話そう」という意識が強すぎると、
回りくどい説明に時間を取られることになります。


③重複

例えば、「先ほど言ったように○○です」という文は重複なので不要です。


④語尾

その人の話し方のクセでもありますが、
例えば、「○○というように思います」という語尾にすると、だらだらと文が長くなります。
これを、「○○です」と言い切った形で締めれば、それだけで語尾が短縮できます。


⑤擬音

「え~」とか、「あの~」とかいう、語り出しでの無駄な言葉は不要ですし、
これが多くなるとそれだけで結構時間を取られてしまいます。



以上のように、無駄な言葉をそぎ落とし、
わずか3分という制限時間の中で伝えたいことを完結にまとめる、というのは、
いわば俳句や短歌にも通じる日本語の美学でもあります。
(とまで言うと大げさですが、これは立派な1つのプレゼンスキルだと思います。)

たかが3分といえども、聞き手が10人いれば30分の時間を消費するわけですし、
1分話が伸びてしまえば、10分間の時間ロスです。

ビジネスマナーとしても、決まった時間内に話し切ることは重要と言えます。

  


2010年09月21日

一人ロープレで、言葉のつなぎをチェックする

さて、それではスピーチの構成が完成したとして、それで万全に話せるかというと、
まだやるべきことは残っています。

それが、「1人ロープレ」です。

ロープレとは「ロールプレイング(役割演技)」の略語で、
よく研修などで「評価面談ロープレ」「商談ロープレ」と題し、
1対1の面談形式での場面設定をし、本番さながらの予行練習に臨むことがあります。

スピーチの場合、1人でその予行練習ができますので、「1人ロープレ」と勝手に呼ぶことにします。

ロープレでは、実際に話す(スピーチする)場面を想定し、
冒頭のテーマ発表「それでは本日は○○についてお話しします。・・・」
というところから、話し言葉を口にしていきます。

事前の構成を作るところでは、
伝えるべき話材・結論を書き並べるという作業にとどまっていますが、
実際に構成したものをスピーチとして口に出してみることで、
重要なチェックを行うことが出来ます。

それが、「言葉のつなぎ」です。

言葉のつなぎとしては、例えば

・順接 ~「だから、・・・」
・逆説 ~「しかし、・・・」「ところで、・・・」
・並列 ~「また、・・・」
・転換 ~「話は変わりますが、・・・」

などがありますが、
こういう言葉のつなぎを口に出して補ってみると、

「どうもつながりがおかしい」
「しっくりこない」
というところが結構出てきます。

それは、そもそもの構成において、
論理展開が不明瞭であったり、
話の一貫性にかけていたりする箇所なのです。

構成や話材を考えているときは、
自分の頭の中では流れができているつもりになっていても、
聞き手にとっては話の流れが充分にスムーズでないと、
案外理解してくれないものです。


このロープレにより、
つなぎの言葉まで迷い無く準備しておくことで、
聞きやすさ・わかりやすさは格段に向上します。

  


2010年09月19日

感じたこと・言いたいことを結論につなげる

自分の実体験に基づき、インパクトのある話をしたんだけれど、

「で、結局何が言いたかったんだろう?」

というスピーチがあります。


特に、自分にとって強い印象を受けた体験があると、
結論はさておき

「この話をしたい!」

という思いが勝ちすぎ、逆に結論部分の弱さが目立つことがあります。


この結論部分を導くには、
具体的な話を組み合わせ、一つの結論にまとめたり法則を導き出すという
「抽象化」
というスキルを要します。


しかし、そのスキルのあるなしに関わらず、少なくとも

「結論を考えることにじっくりと時間をかけること」

を心がけ、そしてその結果、

「納得できる結論が導き出せない場合は、テーマや話材を変える勇気を持つこと」

も必要です。



また、結論に含めたい要素として、次の2つが挙げられます。

①将来に向けたメッセージ

「過去にこんなことがあった」という話材を受けて、「そこから将来に向けて自分はこうしていきたい」という意図や宣言


②聞き手にとって共感できるメッセージ

メッセージが単なる「個人の自己主張」ととらえられてしまうと、
聞き手からの共感が得られません。

例えば、新入社員クラスであれば、
どんな意思表明でも周囲(聞き手)は温かく見守ってくれるでしょうが、
立場も変われば、より高い視点から聞き手に意識変革を促したり、
聞き手自身が自分の仕事に置き換えたときに役に立つ情報や教訓が含まれていることが求められます。

  


2010年09月18日

事例・エピソードは実体験を!

スピーチを組み立てる際に用いる「事例」「体験談」「エピソード」など、
話の材料のことを話材(わざい)と呼ぶことにします。

どういう話材を使うかにより、聞き手に与えるインパクトのレベルは変わってきます。


①疑似体験

例えば本を読んで、テレビを見て、人からの又聞きの話 など、
直接の体験ではないが間接的な疑似体験から感じたことを話材とする。


②受動的体験

「直接人から言われた」、「図らずもこんな出来事と遭遇した」 など、
あまり意図はしていなかったものの、自分が直接受けた体験を話材とする。


③能動的体験

自らが意思を持って行動した結果、必死で打ち込んだこと など、
主体的・能動的な活動から得られた体験を話材とする。


言うまでも無く、

疑似体験<受動的体験<能動的体験

というのが、聞き手へのインパクトの序列となります。

どうしても疑似体験では、『頭の中で無理にこねくり回した感』が如実に出てしまうことが多く、
聞き手に感動を与えることは難しくなります。

逆に、能動的体験について語るとき、それが成功体験であっても失敗体験であっても、
聞き手から見た話し手の存在感は間違いなく高まります。


「自分はたいした事をしてきていないから・・・」
という卑屈な気持ちや、
「かっこいい、もっともらしいことを言わなければならない・・・」
という変なプレッシャーにより、
実体験から遠ざかったところで話を進めてしまうことが往々にしてありますが、
それではスピーチとしては「もったいない」というほかありません。


もちろん、そういう実体験に基づく話材を多く持つためには、
生き方の質・密度を高めることが必要ではありますが・・・。
  


2010年09月07日

話の構成の組み立て方 ~『起承転結のアレンジ』~

構成の組み立てにおいて最も古典的な原理原則は、
ご存知『起承転結』です。


『起承転結』とは・・・

漢詩の句の並べ方。起句でうたい起こし、承句でこれを承(う)け、転句で趣(おもむき)を転じ、結句で結ぶという形式。


最も理想的な展開である一方、この起承転結の構成を完成させることは難しくもあります。



そこで、この起承転結をもう少し簡易に捉えるならば、

◆ 『起』と『結』は必須

◆ 『承』と『転』は臨機応変に

と扱いを分け、
結果として3~4ブロックで組み立てるのが、
3分間のスピーチとしては文量としても適度です。


以下に、『起承転結』のそれぞれの位置づけと、話の起こし方の例を整理しておきます。


《タイトル》 結論を臭わす ~今日の言いたいことは? 

《起》

・話のきっかけ。今日話すことになった理由

 「こんなことがありました」
 「こんな人と出会いました」
 「こんな本を読みました」


《承》

・情報の補完。具体例

 「また、・・・」
 「関連して、・・・」
 「例えば、・・・」
 「言い換えると、・・・」
 「ちなみに、・・・」


《転》

・別の観点からの具体例。逆説。疑問点
 
 「しかし一方で、・・・」
 「別の観点から見ると・・・」
 「別の例を挙げると、・・・」


《結》

・結論。主張。主観。『転』の疑問への答え

 「考えてみると、・・・」
 「やはり、・・・」
 「結局は、・・・」
 「感じた点として、・・・」
 「つまり・・・」


こうやって見てみると、『承』『転』は、その位置づけが似通っています。
話を展開されるためには両方あったほうがベストですが、
区別して考えると難しくなってしまいますので、
そこは単純に「事例を2つ並べる」位の感覚で捉えておけば十分でしょう。

  


2010年09月02日

冒頭のテーマで惹き付ける

よく、テーマを明確にしないままに、
「昨日こんなことがありまして、・・・・(中略)・・・・で、感じたことをお話しします。」
というような話の入り方をするスピーチを見かけますが、それはあまり感心できません。

聞いている側としては、
「これからどんな話をしようとしているのかな・・・?」とアンテナを張っている状態なのに、
それが一向に見えてこないと待ちくたびれて集中が持ちません。

聞き手を惹き付けるために、また、話のベクトルを定め勢いをつけるためにも、
冒頭でのテーマの打ち出しは大切です。
はっきりと冒頭で、
「今日は○○というテーマでお話します」と言い切ることからスピーチを始めるのです。

そのテーマを決める際の留意点は、
「結論を臭わせられる言葉」
であればベストです。

例えば、
「自己成長について」
というテーマでは、何となくありきたりで、かつぼんやりとしています。

ここで、
「目先の成果にとらわれると自分を見失うので、自らの成長にもっと目を向けるべきだ」という結論を設定し、
スピーチテーマとして
「成果を追わず、成長を求めよ!」
というテーマ設定にすると、
聞き手からもかなり話の方向性がイメージできます。

上級テクニックとして、
「話の方向性はイメージさせたいのだけど、結論は最後の落ちにとっておきたい」
と思えば、やや結論をぼかした形で、
「成果にとらわれることの罠」
とすると、聞き手が勝手にイメージを膨らませ、
最後の結論のところで良い意味で聞き手の期待に応える(もしくは裏切る)ことができます。

これこそが、「結論を臭わす」という意味です。