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2007年06月22日

経営者として正しいこと 社員として正しいこと

昨日、一昨日とお話していた2人の社長さんから、おなじような話を聞いたので、感じたところをまとめておきますと、

会社の中で「何が正しいのか?」ということが議論になったとき、
経営者の視点と社員の視点からみると、答えが全く違ってくることがよくあります。

ある新しいことを会社で始めることになったとき、
社員からすれば
「この忙しい時にそんなことできるわけが無い」
「現状の仕事がきっちりできていないのに、そんな難しい仕事は無理」
「本来、こういう手順を踏んで計画を立てるべきなのに、そんな無計画なことでは成功しない」
等々、いろんな意見が出てきます。

それら一つ一つの意見を見ると、確かに的を射て正しい意見だったりします(いわゆる正論)。
それでは、こういった意見を取り入れない社長は果たしてダメなのか?


ここでよくある両者の前提の違いは、
「時間軸の違い」
です。

社員は今を見ている
経営者は将来を見ている

今だけ見れば確かに正しい意見であっても、
長いスパンで見れば、それらの声を無視してでも今チャレンジすべきことである。
また、今反対している人にとっても、将来的には必ずプラスになると信じられる。
そんな場合は、
反対を押し切っても(あるいは、ある社長は「聞いたフリをしても」とおっしゃいましたが)決断するのが経営者として正しいことだといえます。

人間の持つ「正義感」というのは確かに尊いものであり、
何事も正論がまかり通るのが、フェアでありハッピーなことではあります。

ただ、悲しいかな人の認識レベルには大きなギャップがあり、
意見のすり合わせに膨大な時間と労力がかかり、
社会や市場の変化への対応が間に合わないことがあります。

そんなときに、経営者として高い次元から、長期的な視野を持って判断し、実行できるかはとても大切なことです。




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この記事へのコメント
漠然としていたことが、とんさんの文章で整理できました。ありがとうございました。
Posted by 京都の会計士 at 2007年06月22日 12:46
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