「スピーチテーマの探し方」シリーズの最終回です。
「テーマの探し方」からはちょっとはずれますが、
TPOをわきまえる、つまりその場で何を話して何を話さないべきか?
というようなことです。
先日、友人の結婚式の「乾杯の挨拶」を頼まれまして、
自分自身初めての経験なもので、
ネットなんかで一般論を調べます。
すると、総じて「乾杯の挨拶は短ければ短いほどよい。できれば1分以内」
というような表記が目立ちます。
(以上、TPOその1:
教科書・マニュアル的なTPO)
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そういった一般論も踏まえたうえで、
「今回の場においては、自分に何が期待されているのか?」
を事前に知ることも必要になります。
例えば、新郎からそれとなく期待されていることを聞き出したり、
その時は、司会の方が、
「先にスピーチしていただいて、その後皆さん起立して乾杯の発声をお願いします」
とおっしゃったので、「スピーチの時間としては結構とってもらってるんやなあ」
ということが何となく分かります。
それから、前の方の挨拶の時間も見ていけば、
式全体の盛り上がりとかバランスという面で、どの程度話したほうが良いかがつかめます。
(以上、TPOその2:
その場で自分に客観的に期待されている役割というTPO)
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3つ目のTPO(というと適切でないかもしれませんが)として、
「自分なりに、どんな内容・スタンスで話すかという答え」
を持つことです。
例えば結婚披露宴であれば、
誰のためにやってるものかというと、もちろん「新郎新婦」のためであると同時に、
いろんな人の式を見ていて、「ご両親」にとってもとても大切な場所になります。
ご両親に安心してもらえる、とか
他人から普段こんな風に思ってもらっている、というようなこととか
そんなことが、拙くてもいいので伝えられればいいのかな、と思ったりします。
もちろん、私の仕事であれば、
クライアント企業における会合や研修などの場で
こういった1~3までのTPOを踏まえて話すことを決めるわけですが、
けっこう失敗が多いのも事実です・・・。
いずれにせよ、
「この場で何を話すべきか?」
を導き出すためには、それなりの準備が必要ですし、失敗も含めた場数も必要でしょう。