この4月・5月と、とある会社の新人研修のトレーナーをやってきました。
大学院卒の人もいれば、平成生まれ高卒の人もいたりと、
バラエティーに富んだメンバー構成です。
研修をする立場からすると難しくもありますが、
そこは前向きに捉えて、
「多様性のあるメンバーから、お互い何を学ぶか?」
といった裏テーマも設けることができました。
研修を作るにあたって必要な要素を整理すると・・・、
1.伝えたいメッセージを反芻するためのコンテンツの組み合わせ
2.聞く側の能力を見越した適度なレベル設定
3.聞く側の集中力(持続力)を見越したカリキュラム(時間編成)
4.学習効果を高めるための、「読む・書く・話す・考える」といった動作の組み合わせ
5.トレーナーによる場・空気作り
6.メンバー同士の交流により、学習意欲を高める仕掛け
7.受け入れる心の準備をさせるための予習やモチベーションアップの仕掛け
8.本人に定着化させるための復習の仕組み
といったところです。
今回は、反省も含めて
1.伝えたいメッセージを反芻するためのコンテンツの組み合わせ
について振り返ってみたいと思います。
「これから社会人になる(なろうとしている)人に何を伝えるか・・・」
と考えたとき、
「これはやっぱり、自分が仕事をするときに大切にしていることしかないやろ」
と思い、以下の3つを考えました。
①当事者意識を持つ
②周囲との信頼関係を築く
③志・目標を持つ
いずれもとても大切なことで、伝えたいメッセージとしては間違ってなかったと思います。
たとえば、
①当事者意識
については、
「上司の指示通り仕事をしたのに、その指示が間違っていたせいであとから叱られた・・・」
というようなケーススタディを設け、それについて考えさせたりしました。
(そのときの対応の仕方は・・・? 教えてほしい方はきいてください)
②信頼関係
については、研修を「チーム形式」で実施し、すべてのプロセスにおいてチームワークを重視し評価する形で、「仕事はチームでするもの」という意識をある程度は刷り込めたかと思います。
といった具合です。
問題は、これらのことを、受講者がスムーズに(自然に)、頭でなく体に吸収させられるかです。
言葉で伝えてしまえば、どれも当たり前で、誰も反論の余地のないメッセージでしょうが、
これらを体で感じ取って、明日からの仕事に生かせるかと問えば、
多くの人に(?)がつくでしょう。
こういったメッセージを、研修の一連した流れの底流に置き、
どんな演習に取り組んでもここに戻ってこさせる、という設計に、もっとブラッシュアップせねばと感じます。