研修の作り方② 新人研修から感じたこと

とん

2007年05月22日 13:33

この4月・5月と、とある会社の新人研修のトレーナーをやってきました。

大学院卒の人もいれば、平成生まれ高卒の人もいたりと、
バラエティーに富んだメンバー構成です。

研修をする立場からすると難しくもありますが、
そこは前向きに捉えて、

「多様性のあるメンバーから、お互い何を学ぶか?」

といった裏テーマも設けることができました。


研修を作るにあたって必要な要素を整理すると・・・、


1.伝えたいメッセージを反芻するためのコンテンツの組み合わせ

2.聞く側の能力を見越した適度なレベル設定

3.聞く側の集中力(持続力)を見越したカリキュラム(時間編成)

4.学習効果を高めるための、「読む・書く・話す・考える」といった動作の組み合わせ

5.トレーナーによる場・空気作り

6.メンバー同士の交流により、学習意欲を高める仕掛け

7.受け入れる心の準備をさせるための予習やモチベーションアップの仕掛け

8.本人に定着化させるための復習の仕組み


といったところです。


今回は、反省も含めて

1.伝えたいメッセージを反芻するためのコンテンツの組み合わせ

について振り返ってみたいと思います。


「これから社会人になる(なろうとしている)人に何を伝えるか・・・」

と考えたとき、

「これはやっぱり、自分が仕事をするときに大切にしていることしかないやろ」

と思い、以下の3つを考えました。


①当事者意識を持つ

②周囲との信頼関係を築く

③志・目標を持つ



いずれもとても大切なことで、伝えたいメッセージとしては間違ってなかったと思います。


たとえば、
①当事者意識

については、

「上司の指示通り仕事をしたのに、その指示が間違っていたせいであとから叱られた・・・」

というようなケーススタディを設け、それについて考えさせたりしました。

(そのときの対応の仕方は・・・? 教えてほしい方はきいてください)



②信頼関係

については、研修を「チーム形式」で実施し、すべてのプロセスにおいてチームワークを重視し評価する形で、「仕事はチームでするもの」という意識をある程度は刷り込めたかと思います。


といった具合です。


問題は、これらのことを、受講者がスムーズに(自然に)、頭でなく体に吸収させられるかです。


言葉で伝えてしまえば、どれも当たり前で、誰も反論の余地のないメッセージでしょうが、

これらを体で感じ取って、明日からの仕事に生かせるかと問えば、

多くの人に(?)がつくでしょう。


こういったメッセージを、研修の一連した流れの底流に置き、

どんな演習に取り組んでもここに戻ってこさせる、という設計に、もっとブラッシュアップせねばと感じます。

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