電通「鬼十則」
経営には、
①事業経営
②企業経営
③組織経営
の3種がある。
①事業経営は、「どんな商品をどんなルートでどんな価格で・・・」といういわゆる「事業モデル」を構築すること
②企業経営は、企業体(多くは法人組織)を存続させるために、資本形成、資産・負債のバランス、資金繰り等の財務管理を行い、企業を存続発展させること
③組織経営は、組織(つまり2人以上の人の集合体)を運営し、共有する目的・目標を達成すること
と定義されます。
その中で、私が主に扱う領域は ③の組織経営でして、
人事制度・研修等のどちらかというと外科的な手法に偏りがちでしたが、
最近は、その共有目的・目標を軸とした組織運営の大切さを痛感しています。
明文化されるされないはともかく、
この組織経営の軸となるのは、
経営者の理念
であり、要するに、
経営者が持っている「人としてどう生きるべきか」という考え方をしっかりと打ち出し、
社員の思考・行動の方向性を導いてあげること
だと思います。
今日のタイトルの「電通鬼十則」は、まさにその経営者(吉田秀雄氏)の考え方がにじみ出たものとして、広く一般的に用いられています。
最近ふと思うところがあり、鬼十則について書かれた本を引っ張り出しましたが、
やっぱりいいこと書いてありますね。
折角なんで紹介しますと、
1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない
2.仕事とは、先手先手と働きかけていくことで、受身でやるものではない
3.大きな仕事と取り組め、小さな仕事は己を小さくする
4.難しい仕事と取り組め、そして之を成し遂げるところに進歩がある
5.取組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは
6.周囲を引き摺り回せ、引き摺るのと引き摺られるのとでは、長い間に天地の開きがでる
7.計画を持て、長期の計画を持って居れば、忍耐と工夫とそして正しい努力と希望が生まれる
8.自信を持て、自身がないから君の仕事には迫力も粘りもそして厚みすらがない
9.頭は常に全回転、八方に気を配って一部の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ
10.摩擦を恐れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ でないと君は卑屈未練になる
ということで書き疲れましたが
どれも納得できる(ところどころ胸にチクリと刺さる)内容だと私は思います。
やっぱり仕事でいろんな人を見てると、
ここにあるような、「理想を高く持って自律できる人」というのが少ないわけで、
それはやはり、学校でも家庭でも、そして会社でも、そういった原理原則(生きる指針)を指し示される機会が少ないのかもしれません。
そういった大部分の「生きる指針を持たない人)に対して、会社が指針を出してあげなければならない時代になってしまったのです。
とにかく、「経営者の理念を引き出し、それを社員に提示してあげること」
それが、私に課せられた仕事なのだと思います。
そんな仕事を文字通り「創り出す」のが、来年に向けての私のテーマです。
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