目標設定ガイダンスにて

とん

2007年07月23日 22:38

とあるクライアント先にて、
この1~2ヶ月ほど、社長と「目標設定」に関する準備を進めてきました。

成果主義人事制度の流れとともに、
評価制度の中に「目標管理制度」を取り入れ、
個々の目標達成度を評価に連動させようという試みが多くの会社で取られました。

しかし、その結果として、

・目標に縛られる(目標に書いたことしかしない)
・達成度が評価されるため、無難な目標しか書かない
・個人目標だけを見て、連携が図られない


といった弊害のほうが目立つのが実態です。

その原因としては、

・目標達成が賃金とガチガチにリンクしてしまった
・目標達成に至るプロセスを見ずに、結果しか評価しない
・目標設定能力が組織・個人両面において欠けている


といったことが挙げられます。

この会社では、そんなことも加味しながら、

・数値結果ではなく、活動プロセスの構築に力点を置くこと
・目標設定から実行、評価、修正(いわゆるPDCAサイクル)をリーダークラスに経験してもらうことで、ビジネスの基礎能力を高めること
・個人目標ではなくチーム単位での目標とし、連携を図ること

を目的として、先日キックオフとなる「目標設定ガイダンス」(目標設定の説明)をリーダーを対象に実施しました。

まあ、1回目からドンピシャの目標が書けることはあまりありませんが、
人によっては前途多難な雰囲気が漂います・・・。

あるリーダーは、テーマアップされた目標(各部門の根本的な課題解決につながる重要テーマを、あらかじめ目標として設定)を見て、
「普段考えていることを整理して、実行できる機会になります!」
と非常に前向きな反応。

ビジネススキルというよりも、こういったことを面倒くさがらずに自分にとってプラスの経験ととらえて取り組む人はおのずと成長が早まり、そうでない人との差は3年、5年とたてば雲泥の差が出てきます。

また社長いわく、
「彼ならきっと成長してくれるだろうし、また、成長した彼を受け入れられ続ける度量を経営者が持ち続けることが重要」
とおっしゃってたのが非常に印象的でした。

現実には、自分の価値観の枠をはみ出した社員を評価できずに(あるいは自己保身のために疎んじてしまい)、結局スピンアウトさせてしまうケースもよくありますので、会社を成長させ続けるためには非常に大切な視点だと思います。

ひとまず、この1年間は目標管理の状況をウォッチしていきますので、
それぞれのリーダーがどんな風に取り組まれ、悩みながら成長していかれるのを頑張ってフォローしたいと思います。


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