人を育てる③ ベテラン社員への対処

とん

2010年05月25日 20:38

人材育成に関しては、

特に若手社員の育成が話題に上りがちですが、

ここではベテラン社員の育成について考えてみます。


ある新規開拓系の営業会社のマネージャーがおっしゃってた話ですが、

契約が取れない原因として、

若手社員は ⇒話法が足りない、知識が足りない、動きが足りない といった、どちらかというと「スキル面」の課題が多いのに対し、

ベテラン社員は ⇒モチベーション上の問題

がまず挙げられるとのことでした。



ベテラン社員というのは、

「ベースとなるスキルは既に習得し、過去にそれなりの結果も出してきている」

というような人材です。


こういったベテラン社員は、会社から見ると「もう自立している」とみなし、
育成のターゲットから簡単に外してしまっているケースが多いようです。

果たして、それで良いのでしょうか?


人間というのは、目の前にクリアすべきわかり易い目標があれば動きやすいのですが、

このベテラン社員のように、一通り山を越えてしまった人達は、

結構目標を見失いがちです。


また、それに加えて一定のキャリア・年齢にくれば、

「このまま、同じ仕事を続けていていいのか?」

という風に誰でも考えがちです。


そこで、ベテラン社員こそ上司が積極的にキャリア形成の相談にのり、
その時々の心理状態、思考をつかんでおくべきです。

(但し、上から目線で説教やアドバイスに走るのでなく、むしろ「聴く」とか「カウンセリング」のスタンスが必要です)

自身のキャリアについて振り返り、今後の目標を定めるような研修も効果的です。


若手社員のモチベーションやリテンションももちろん重要ですが、

ベテラン社員のモチベーション低下や離職は、即座に会社にとって大きな損失につながりますので、

注意深くケアすることが必要です。


どうも、この辺の意識が弱い会社が多いような気がします。


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